僕の頭ん中

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福祉業界の課題をDXで解決した話


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医療や福祉業界は生産性を意識して働いている人がほとんどいないように思います。

 

基本的に人手が足りない業界で、仕事が追い付かないから人を雇うことで課題を解決しようとするけれども給料も安いから人が集まらないという悪循環になっています。

 

基本的に福祉というのは社会にとって存在自体がコストそのもので直接的な売り上げにつながりません。だからどんなに仕事を頑張ったとしても売り上げが上がらないから給料も上がらないわけです。

 

だからこのような業界に必要なのはDXを取り入れてどんどん業務を減らして少ない労力で現場を回していくということです。

 

福祉業界にDXなんて関係あるのと思われるかもしれませんが、私は大いにあると思ってます。例えば私は障害福祉の分野で働き続けてきましたが、ここ十数年で最も大きかった変化が、iPadを契機に安価なタブレット端末が流通するようになったということです。

 

自閉症のお子さんはタブレットに夢中です。学習障害も紙で学ぶより端末を使って即時フィードバックのある課題で学ぶほうが効果が高く、LDのお子さんも自尊心のなくさず勉学に集中するようになりました。

 

現場としてもタブレットを渡しておけばしばらくおとなしくなってくれるので大助かりでした。

 

一方、このようなデジタル端末はそのまま放っておけばよいわけではなく、うまく管理しないと機能しません。現場の担当者の端末取り扱いの知識といった基本的な知識1つとっても業務のコストと利用者満足度が変わってきます。

 

私が最近解決した課題解決の一つを紹介します。

 

グループホームに住まわれている A さん。知的障害と自閉症があります。電車が大好きなので、帰宅後はタブレット端末で電車の映像を見るのをいつも楽しみにされています。

 

しかし、タブレットYouTube を見ているといつも間違って広告をクリックしてしまい、それを消せないので大声を出してそれを消して欲しいと要求されます。手が空いていれば広告を消してあげるのですが、そんな時 B さんが帰宅され、自閉症特有の確認行為が始まり、それに付き合わなければいけないという状況になってしまいました。

 

A さんは放っておくとタブレットを投げてしまいます。ほとんどの支援員は諦めてA さんにタブレットを渡さないようになりますが、それだと A さんは物を投げたりといったいたずらを始めて結局手間がもっと増えるという状況になってしまうのでした。

 

こんな状況で私が考えたのが手元のスマホタブレットを遠隔操作できないかといったことでした。TeamViewerというアプリを入れてスマホタブレットを遠隔操作することに成功。

 

これで3階でB さんの話を聞きながら、 2階のA さんのタブレットの広告を消してあげるということが可能になりました。

 

本来ならば2人人手がいないとできないことがDX によって一人で解決することができたんです。

 

こんな感じでDXを用いて課題解決できる人材になっていくことが福祉の業界でも必要となっていくんではないかと思います。

 

最近Audibleで聞いた本。障碍者との接し方のマインドが学べます。グルホあるあるもあって面白かったです。